猫に時間の流れる/保坂和志 [お気に入り猫作品]
芥川賞をはじめいくつか文学賞を受賞しているし、
デビュー当時は高い評価を得ていましたが、あまり知られていない作家です。
ここ10年くらいは、ほとんど作品を発表していないし。
特徴は2つ。ほとんどの作品に重要な役割として猫が登場することと、
日常の何でもないことをただただこまやかに描写しているだけということ。
単行本を新刊で買った人は「金返せ」と思ったかも、
っていうほどの「何でもなさ加減」は、驚異的と言ってもいいくらいで、
小説の定義すらわからなくなってしまいます。
本人は自らの文学論に中で、それこそが小説だと言っていて、
特定の設定や特別な出来事を描くことを否定していますが、
たぶん、それって単に猫好きだからなんだと思います。
毎日猫と過ごしているからそうなっちゃったんだと思います。
ちなみに芥川賞を受賞した『この人の閾』に対して選考委員の日野啓三は、
「明日世界が滅ぶとしたらこんな最後の一日を過ごしたい」と言っています。
それくらい「何でもない日常」ってことです。
「ぜひ」にとはお勧めしにくいお気に入りです。
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ほとんど本を読まない バンコクの にゃんです
パソコンで 拾い読みをするだけで 文学にはまったく
縁がありません
これも たまっていく本は 場所を取るし 捨てるのは惜しいし
うまくいかないので 単行本は買わないことにしています。
by にゃん (2013-04-22 16:22)
>毎日猫と過ごしているからそうなっちゃったんだと思います。
・・というhisaさんの感想を拝見してとても興味を持ちました^^
メモしておいて、タイミングが合った時に読みたいと思います♪
by Sizuku (2013-04-22 17:37)
何でもない日常で「めがね」を思い出しました、退屈すぎる日常。
これもみんなにお薦めできないけどじわーとくる作品でした(映画だけど)
そんな作品なんでしょうね。
by OMOOMO (2013-04-22 18:04)
今晩は。
本のニャンと毛色同じですね。
by 夏炉冬扇 (2013-04-22 22:12)
そこまで言われると、確かに読むには勇気がいるなあ。
図書館にリクエストして見ますが。
by あーる (2013-04-22 23:13)
「何でもない日常」は猫目線なんでしょうね。
ウチの子たちにも何でもない日常をずっと送らせてあげたいなぁ。
by ちゅんちゅんちゅん (2013-04-22 23:23)
ドラムちゃんと、この本のショットがなんとも良いです!
by 順子 (2013-04-23 06:17)
却って読みたくなるご紹介です♡。
by すーさん (2013-04-23 06:53)
まさに「猫になれば大丈夫」な一冊なのでしょうね(^-^*)
by marimo (2013-04-23 08:08)