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個体差 [猫から考える共生社会]

120605_舌.JPG

どんな動物にも個体差というものがあります。
生まれつき足が短いとか長いとか。
ところが、人の場合、すごく短いと障がい者なんて呼んだりします。
たとえば、ある年齢層の人が100mを平均20秒で走るとして、
足が短いが故に30秒かかったとしても障がい者とは呼ばないのに、
1分かかったりすると、足が短いことを障がいって呼んだりするわけです。
考えてみると、変な話ですね。
10秒で走る人は障がい者って呼ばないんだから。
もっとわかりやすい例で言うと、
もしいくつかのスポーツがなかったら、身長2mの人は
障がい者って呼ばれたかも知れないってこと。
平安時代の美人と今の美人はまるで違うってこと。
たいていの物差しには普遍性なんてない。

ぼくは生まれつき目の機能に軽い不自由な点があるのですが、
生まれつきだから、ぼくにとってはそれが当たり前で、
違いを自覚するのは、人にはできて自分にはできないことに
直面したときだけです。

テレビやブログで、脚がなかったり、目が見えなかったりする
犬や猫の姿を目にすることがありますが、
彼らは決して自分が不自由だなんて思っていません。
車椅子を着けていても散歩は楽しい。
ほかの犬や猫と自分を比べたりしないからです。

ドラムとリズムは兄妹だけど、いろんなところが違います。
ドラムは舌が長くて、水を飲むのがすごく上手だけど、
リズムは短いから、カリカリを食べるのが遅かったり、
皿にためた水を飲むのが下手だったりします。
でも、そんなこと比べたりしないから、仲良く一緒に暮らしています。

誰の言葉だったか忘れたけど、幸福を比較で計ってはいけない、
と言っていたのを思い出しました。
もちろん、人によって違う、できることやできないことで
役割分担したり助け合ったりするのは大切だけど、
少なくともぼくは、人に限らず生き物を
表面的な個体差で比べて優劣をつけることは
しないようにしたいと思います。
ついやってしまうんだけどね。

ドラムの長い舌を見て考えたこと。

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コメント 16

青竹

他者と比較して、障害がある無いというのは人間だけですね。
他の動物達は、現状の状態をあるがままに受け入れています。
私も左目の視力を失いました。最初は不便でしたが
慣れてしまうと、それ以外の器官が補ってくれて
いつの間にかそのことを忘れています。
by 青竹 (2012-06-05 10:06) 

マキ

千「ニンゲンは、毛も生えてないし、とっても色々不自由な生き物だから、空も草も土も他の生き物も優しくしてあげてる。でも、それに気がつく器官もないらしいんだよね。不自由だね?」
by マキ (2012-06-05 10:55) 

のの

昔、典子さんという両手が成長せず生まれてきた女性で
話題になった方がいらっしゃいましたが
印象的だったお言葉が「よく『手が使えなくて不便じゃないですか?』と聞かれますが
手があった、という経験がないので不便だとは思ったことは一度もありません。」というものでした。
子供ながらに、目から鱗でした。
猫ってホントにいろいろなことを教え、気づかせてくれますよね。

by のの (2012-06-05 11:39) 

nana_hyr

ありのままで生きる事が出来ないのがニンゲン、
生きる事を難しくしているのがニンゲン。哀しいかな。
そんな中、ツイッターで乙武くんの呟き見てるとそこに対して真っ向から逆でたくましく思ってます。
by nana_hyr (2012-06-05 14:06) 

こいちゃん

私も左耳は全く聞こえず右も補聴器のお世話になっておりますが
不便だなとたまに思うけど不幸だとは思いませんね
にゃんずもゆきは足が短いしラピスは耳が妙に折れてるし
でもかわいい子には変わりないもんねー

でも長い舌だね~思わず「ながっ」って笑いました
by こいちゃん (2012-06-05 19:48) 

Sizuku

ドラムちゃんの自然な表情が素敵な写真ですね^^

我が家の猫さんも水を飲むのが苦手のようで
なかなかスムーズに飲み始められないのですが
舌の長さが関係しているとは思ってもみませんでした。
もしかしたら短くて飲みにくいのかもしれません。


>たいていの物差しには普遍性なんてない。

ほんとうに…その通りですね。
何かを基準にして物事を比べ、測ることの無意味さ等
色々考える機会となりました。
ありがとうございます。
by Sizuku (2012-06-05 22:07) 

あーる

猫の舌の長さの違いに注目したことはありませんでした。しっぽの長い短いはあるけれども。
障害を個性と呼び変えられるかどうかはよく分からないのですが、確かに動物は他者と自分を比べたりしないし、うちの亡くなったモモ姐さんも、軽々と片目のない他者との違いを乗り越えていました。
by あーる (2012-06-05 22:16) 

momiji

その通りです、拍手!(^^)
by momiji (2012-06-05 23:59) 

umoumo3

命の数だけ個性ありですね。
by umoumo3 (2012-06-06 09:45) 

ponnta1351

私の場合は足が短く、身長が低く、ド近眼だし、頭は悪いし、口は悪いしと、良いとこなしです。

でも、長い事生きて来てしまいましたよ。

仰る通り、動物は文句も言わずあるがままの姿で生きていますね。

時々思いますが、猫の目って比べてみて極端に小さかったり、オチョボ口のネコっていませんよね。
by ponnta1351 (2012-06-06 14:40) 

JUNJUN

「障害も見方変えれば個性」なんて、どこかのスピリチュアルカウンセラーが言ってた気がします・・・。
by JUNJUN (2012-06-06 23:02) 

OMOOMO

だから、自分で人と比較して悩む事もないのですよね。
個性だから。
by OMOOMO (2012-06-07 00:36) 

morichan

違いがあるからこそ、愛おしい!
by morichan (2012-06-07 17:50) 

takko

あたいも右眼がほとんど視力無しでェ~す(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

これも「個性」と思ってますニャ(=^・^=)
by takko (2012-06-07 21:57) 

ぴー太郎

うちのニールは遺伝性の網膜萎縮による途中失明です。
おそらくユリ坊がやってきたときにはすでに全く見えない状態になって
いたと思います。
動物は他者と比較して悲観したりはしないでしょうけれど、私自身の気持ち
としては正直厳しいですね。私はニールを不憫だと思ってしまいます。
ここに手ががりがあったなぁ~と、前足で一生懸命探っているニールの姿を
見ると、せめて片側だけでも多少の視力が残ればどんなに良かったかと
何年経っても思ってしまいます。
視力が弱いのと、何の光も感じられない両目の完全失明では、全然違うなと
思うのです。
by ぴー太郎 (2012-06-08 23:59) 

hanamura

そうですね!そうですよね!
生き物はメジャーや量りで計れないんだよぉ!
(メタボリックシンドローム予備軍三等兵)
by hanamura (2012-06-09 22:28) 

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